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2012年 10月 22日

特別編<使ってみようよ 瓦のロケットストーブ : その3>

初めてお読みの方は、「瓦のキッチンストーブの作り方」をまずお読みください。
瓦のロケットストーブの構造と特長を詳しく説明してあります。



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                     <特別編 : 使ってみようよ 瓦のロケットストーブ   おわり>






直火のいいところは、今、使っている燃料の量が目に見えることだと思います。
               (↓使ってみようよ瓦のロケットストーブ その1、その2より)
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電気やガスだとこうはいきません。
月に一度、「使用量のお知らせ」という紙が郵便受けに差し込まれて、初めて「ああ、これだけ使ったのか」とわかる。
しかも、それは、自分で汗水流して調達した電気やガスではありません。

薪(たきぎ)の場合、
庭から、山から、時間と労力をかけて調達して来た燃料で、それが目に見えるわけですから
いきおい
「あ、使いすぎたな」とか
「節約して使わなきゃ、残りが少ないぞ!」とか
使う量を気にかけるようになるのではないでしょうか。
それは浪費とは真逆の、本当に必要な分だけを取って生きる、知恵と思慮に満ちた豊かな生き方だと思います。



漫画にも描きましたとおり、今、この国では、身の回りに直火の燃料があふれています。
でも、そのほとんどが燃えるゴミになっていたり、利用されることも無く山の中でただただヤブになっていたり
というのが現状です。

ほんの60年前までは、山から木を伐り出して薪にしたり炭を焼いたり、国内で燃料を自給していたのに。
また、
杉やヒノキの人工林を間伐(木を大きく育てるために時々間引いて伐採すること)して、
間伐材で割りばしやまな板などを作っていた。
その割りばしやまな板も、使い古されれば最後には燃料となって役立っていたのに。
そんな無駄の無いサイクルが、すっかり壊れてしまったこの60年間でした。

その割りばしですが、
漫画の中では「使い古しの割りばしも燃料になる」と描きましたが
本当のところ、私は割りばしは使いたくありません。
間伐材で割りばしを作っていた時代ならともかく、今、この国で毎日大量に使い捨てられている割りばしは
ほとんどが安い外国産の木材で作られているものです。
それが毎日毎日、ものすごい量の燃えるゴミに出されているわけですから、燃えるゴミを輸入して使い捨てている
としか思えないのですが
でも、私がマイ箸を持ち歩いていても、現実には日々大量の割りばしが捨てられているし
結婚式や法事の折り詰めにはイヤでも割りばしが付いてくる。
だったら、
せめて、それをロケットストーブの燃料にしてもらおう
という気持ちであの部分を描きました。



割りばし、菜ばし、古い椅子・・・・・・
知恵を働かせて、燃えるゴミを燃料に換え、自分の食べ物を料理するというのは
かなり達成感のあることではないでしょうか?
自分の食べるものを自分で料理するというのは、とても心が満たされることですが
燃料まで自分で探して来たものなら
手ごたえはどれほど大きいか!
もちろん、庭から、山から、汗水流して調達してきた燃料なら、さらに「やったな!」という気持ちになれることでしょう。



家庭菜園で自分の食べるものを作るように、自分の使う燃料を自分でまかなう生活。
その燃料の「量」が見える生活。
それが瓦のロケットストーブのある新しい(実は古くからある)生活だと思います。
それは、燃料を通して、住んでいる地域の資源の豊かさに気づく生活でもあるでしょうし
気づいた豊かさを人と分かち合う暮らしともなるでしょう。

「使ってみようよ 瓦のロケットストーブ その2」で、料理の実験にご協力くださったveronica-tさんは、
出雲の田園地帯で、瓦のロケットストーブやペール缶のロケットストーブ、かまどなどを使い
直火料理のワークショップを開かれて、地域の豊かさ、美しさを人に伝え
共感の輪を確実に広げていらっしゃいます。

手あかにまみれた言い方ではありますが、欲しい物が何でも買える都会の生活が豊かなわけではありませんし
便利なことが豊かさの証しでもありません。

災害の被災地で、直火を囲んで美味しい物を料理し食べることは、とても人の心を励ますと思います。
そのためにも、瓦のロケットストーブとノブヒェン窯に興味を持つ方が増えてくれれば
と思っていますが
でも、
災害時に限らず、日常の中でも
直火を使い、この国の森林資源の豊かさに感動して欲しい。
そして、共感する人の輪を、少しずつでも広げていって欲しいと願い
この「使ってみようよ 瓦のロケットストーブ」の3編を描きました。

どこかにいる誰かの心に、何かが届けばと願っています。






      この「使ってみようよ瓦のロケットストーブ」ページ上の漫画、文章について
      営利目的でなければ、2次使用についての制限はいっさいありません。
      ご自由に使い役立ててください。

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by t-haruno-2 | 2012-10-22 15:30 | 瓦のロケットストーブ | Comments(10)
Commented by buribushi at 2012-10-22 20:35
おー、燃料の話だ。
ほんとうに、そう思って眺めれば、自分で調達できる燃料はたくさんありますね。
薪ストーブを焚きはじめたころ、一冬に要る薪の量が把握できていなくてね。春、まだ寒いのに薪が心細くなってきました。
車ではしっていても、あ、薪になりそうな物があった!あ、たき付けがある!と、そんなものがやたらに目につきました。
いまは、いつもたきぎが積んであったり、干してあったりするのが「看板」になって、庭の木を伐ったけど貰ってくれるか。小屋を壊した廃材持って来てもいいか。
と、薪の方から近寄ってきます、ありがたいことに。
片っ端から切ったり割ったりしていた夫も年を取り、今年は初めて、貰った杉丸太を切るのに人を頼みました。
森林組合に勤めていた、いまは別の仕事の人で、土日しか来られません、来週あたり来てくれるらしいです。
こうしてどんどん季節は過ぎる、人生も過ぎる、と思って。
Commented by nature21-plus at 2012-10-22 20:37
感謝です!!。。

まさしく、はるのさんのおっしゃるとおりだと思います。。ぼくがロケストを作ったり、竹細工をするのも同じ思いに基づきます。。

そして、「豊かさ」についてのご意見にも同感です。。「しまね自然の学校」という子どもたちの育ちの支援団体を二十年続けて痛切に思います。。

われわれの時代。。「買うこと」もしくは「買えること」を豊かさとはき違えてしまったわれわれの時代は、些細な便利と引換に「感じ」「考え」「額に汗して」自分が本当に欲しいものを自らの手に生み、文化を育むことの如何に素晴らしいかを見失ってしまったのかも知れません。。

風土や風景との関わりに満ちた本当に豊かな暮らしの如何に素晴らしいかを。。

はるのさんの一連の作品が、その「本当の豊さ」を、一人でも多くの方々に伝えてくれると固く信じています。。

本当に素晴らしい作品をありがとうございます。。
Commented by hee3hee3 at 2012-10-23 14:43
harunoさん、これすごいです。
ロケットストーブを使うことで新しい豊かな世界が広がる、それを本当にわかりやすく伝えていますね。
ロケットストーブとノブヒェン窯を持つことで、電子レンジや電気オーブンとおさらば出来たのは私ひとりじゃなかったしね〜。
Commented by t-haruno-2 at 2012-10-23 15:10
>buribushiさん
自分がひと冬にどれくらいの量の燃料を使うか
供給されている電気やガスだと、まず心細さを感じることなど無いですものね。
薪を使うというのは、本当にすごい経験だと思います。残量が目に見えるんですもんね!
薪の方から寄って来るようになった
というのは、とてもよくわかります。
みんな、何もかもを燃えるゴミに出さざるを得ない暮らしが、すごくつらいのですよね・・・・・・。
今は、庭で庭木の剪定クズを燃やすのも禁止されてる町が多いし、でも、そんなのゴミに出すの、本当に心が苦しいです。
燃料になるなら、と、buribushiさんの周囲の皆さん、ホッとされているでしょうね。

薪のネックは、おっしゃるとおり、薪を作るのに体力がいることですよね。
↑に描いた竹や杉の枝は、その点、屈強な人間でなくても集められるすぐれた燃料だと思います。
焚き火小屋の岡野さんが、もともとロケストを考案されたのも
そういう集めやすいものを燃料に出来る、という点からでした。
杉の丸太をくださったお知り合いは、杉山をお持ちではないですか?杉の枝を分けてもらえるよう、お願いしてみてはいかがでしょうか・・・・・・?
Commented by t-haruno-2 at 2012-10-23 15:25
>nature21-plusさん
いえいえいえー。とんでもない!
でも、本当に、すぐそばにすごい資源があるのに見向きもせず、資源に気づきもせず
どこかの誰かが呪文のように言い続ける「日本は資源の無い国だから・・・・・・」
を頭に刷り込まれて動いてきたこの国が、このままだとどうなるのか・・・・・・?ですよね・・・・・・。
とはいえ「利用されずに荒れはてた山」と聞いて、具体的にどういう山のことなのか
イメージ出来る人は、そんなに多くないは無いですよね・・・・・・。
でも、何かをきっかけに「里山」とか「森林資源」ということに興味を持ってくれる人が、一人でも出てきてくれるかもしれない。
そう願っています。
nature21-plusさんが粘り強く頑張ってらっしゃるので、いつもものすごく励まされています。
こちらこそ、ありがとうございます。
Commented by t-haruno-2 at 2012-10-23 15:32
>hee3hee3さん
あ~~~~~~!ひーさんもおさらばしたのですね。素晴らしい。
mihohakamataさんも、先日、Goodbyeしてましたね。
この国に資源は無い
なんて、ホント、大ウソですよね。
世界有数の森林資源に水資源。
それが身近に、当たり前にあることが、どんなに豊かで幸せなことか。
気づいた時、新しい世界がズバーーーーーーン!と目の前に広がりますよね。
Commented by ひびき at 2012-10-24 14:49 x
はるのさんこんにちは【どこかにいる誰かの心に何かが届けばと願っています】 きっと届きますよ! そしてこの漫画と後書きを読みながらその一端を担って行きたいと思いました。 放置され、荒れて朽ちて行く倒木や竹林を見る度に胸が痛みます。大風が吹いたあくる日、森の中は杉の葉や枯れ枝、松ぼっくりが地面に散り敷き、労せずして焚き付けを手に入れる事ができます。 ロケットストーブの凄い所は野菜クズでも、刈り取った草でも、豆を取り除いた鞘でも、乾燥し炭化する物なら何でも燃料に出来る所ですね! 捨て置けばゴミになるものが貴重なカロリーとなり、光熱費の削減に直結します。
Commented by t-haruno-2 at 2012-10-24 16:06
>ひびきさん
こんにちは。
<その1>では、お湯をわかす実験のご協力、本当にありがとうございました。
ひびきさんのように、お知り合いに1対1でロケストやノブヒェン窯のメリットを伝えてくださる方がいて、ロケストと直火の大切さは確実に広まっていくのだと思います。
やはり直に伝えること、一緒にやってみることは、大きいですね。
これからも、どうぞ皆さんに伝えていってください。よろしくお願いします。
ロケストの良い所は、ホント、草とか葉っぱとか小枝でも火力が得られることですよね。
それと薪ストーブは、やはり夏場は使えないでしょうし。
ロケストがジワジワと広がって、荒れ果てた竹林や杉林が生き生きとよみがえる日、夢見て粘り強くやって行きましょうね!
Commented by mihohakamata at 2012-11-01 04:32
あの~
燃料とは関係のないことで申し訳ないのですが・・・

実は前から青子ちゃんと明雄くんの行方が気になって仕方ありません。
イタドリのお話では最後良い感じだったので、この先がとても楽しみです。
派手なケンカもこれまたいいんですけどね。
日本の若者たちをどんどん引っ張っていってほしいです。
彼らによろしく!

Commented by t-haruno-2 at 2012-11-02 13:50
>mihohakamataさん
NHKの教育TVで「東北発 未来塾」という番組をやっていて
東北をこれから良くして行きたいという若者達を
各界のプロが導いていくという「塾」が、そこで行われています。
東北の農家を活性化させたいという若者や
都会とは違う風土を生かしつつ、この土地を過疎から救いたいという若者など
見ていて胸打たれる青年達でいっぱいの番組です。
世代でひとくくりにするのは危険ですが、バブル崩壊後に生まれた人達は、やはりこれまでの大人とは世界観の違う人が多いな
と感じます。
青子と明雄は、ちょっと彼らより歳上ですが(ちょっとか?)
未来塾の青年達に負けないよう、くじけずめげず頑張ってもらいましょう。
二人を応援してくださって、ありがとうございます!


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